海外版
テレビ版と同じB―2のパターンで、唯一正式にパッケージングされたもの。CD解説書によれば、海外版は88分に短縮&スタンダードサイズへ変更された後に劇場公開されている。
特にフランス、カナダ向けはタイトルも「THE END OF THE WORLD」と北米版の「THE LAST DAYS OF PLANET EARTH」よりカッコイイ。このタイトル版のビデオが是非発売されて欲しいところである。
だが、しかし「THE END OF THE WORLD」の題名はチト怪しい。何故なら、オランダ版のポスターには「FIN DU MONDE」というフランス語で「世界の終わり」が大きく書かれている。ノストラダムスがフランス人だからかもしれないが……それよりなにより、カナダには同名のビールが存在していることから、
どうもこちらのタイトルが採用されている気がしてならない。一応、「EINDE VAN DE WERELD」とオランダ語でも下のほうに書かれてましたし、各国語で「世界の終わり」と表記されているのかも……。ま、イタリアは「CATASTROFE」というタイトルでしたが。因みにオランダ、イタリアのポスターは同一素材を使用していました。でも、、ポスターに出ている金髪さんは誰なんだろうか(笑)
尚、LD発売は81年のテレビ放映以降との事。
(海外版の製作会社ロゴ)
海外版の特徴としてはテレビ版同様のスタンダードサイズ変更に英語吹き替え、裏焼きだろうか。スタンダードサイズへの変更では、TV放映版と違ったトリミングをしている。吹き替えに関しては中盤のバスガイドが歌う「あなた」と直後の木田夫妻が唄う遍路唄が日本語のまま。
裏焼きは59’54”襲いかかる原住民から75’11 西山家廊下までと88’34” 伸枝と良玄から92’20” 屋上の良玄と中川までの2箇所。
[左から海外版、テレビ版、完全ノーカット版]
(裏焼き開始シーン)
(アナウンサーの名前が裏返しになっている)
(このシーンまで裏焼きが続いた)
(再度の裏焼き開始)
(このシーンの少し後まで再裏焼き)
ラストはオリジナル版に所々空母から発進する戦闘機やスーパーを襲う群集などが挿入され、最後は原爆炸裂という日本版の「明るい未来を」というものから「日常が崩壊するかもしれない」といった不安げな終わり方になっている。首相の演説も大幅にカットされている。
件のカットシーンであるが、テレビ版とは逆に人喰いシーンは全面的にカット、軟体人間部分は冒頭の穴から出てくるシーンがトリミングの為に見えず、蛇(ミミズ?)を食べるシーンがカットされ全体的に若干短くなっているものの収録されている。これも食人同様にショッキングなシーンと解釈されたのだろうか。また、オリジナルは無音に近い状態であるが、うめき声のような軟体人間の声と風らしき効果音が新しく入っている。ウルトラセブンでもそうであったが、アメリカ人は無音状態が嫌いなのか、それともオリジナリティーを出したいのか兎角音を入れたがるようだ。
(左:トリミングの為、左側の穴から出てくる軟体人間が見えなくなっている。右:カットされた食事(?)シーンが、一瞬だけ残っている)
また、今回の検証によってCD解説書の比較検証表に若干の訂正がある事が判明した。それをここに表記する。
ページはCD解説書該当ページ、時間はページ右側の劇場公開版を使用。修正表記の0″はシーン収録、―″はシーンカット。
ページ | 時間 | 当該シーン | 修正 |
---|---|---|---|
102P | 12’19” | 街頭オキシダント濃度シーン | 0→− |
103P | 25’36” | ラブシーン | カットされていた→右よりにシフトされていた |
33’40” | 羽田空港・駐車場 | −→0 | |
34’18” | 飛び立つ旅客機 | −→0 | |
38’34” | 渋谷駅前と夜明けの街 | −→0 | |
107P | 103’58” | ミサイル発射シーン | 0→−)注1 |
108P | 111’00”から112’05” | 東京の街以降 | −→0)注2 |